事務所創設100周年

グローバル時代への対応

事務所創設から100周年に当たる平成14年(2002年)に新しい丸の内ビルディング(丸ビル)が竣工したことにより、当事務所は、再度、丸ビルに事務所を移転させました。

21世紀が幕を開けたこの頃は、大型の争訟分野においては、高度成長期から企業側代理人として数多く関与してきた環境訴訟などに加え、クラス‧アクション型訴訟・住民運動型訴訟といった複雑な類型の訴訟や、企業間の大型紛争等の対応が求められるようになりました。また、企業統合・再編手法が多様化したほか、その後も「大立法化時代」といわれるほど、会社法、金融商品取引法、独占禁止法等の主要法令等の制定・改正等が相次ぎました。さらに、企業における法令遵守や適切な企業統治・コーポレートガバナンスの重要性が強く指摘されるようになるとともに、株主代表訴訟等のリスクが増大するに従い、内部統制システム、グループガバナンスの確立等が重要な経営事項となり、当事務所においてもこれらに関わる法的助言が求められる機会が増加しました。

世界に目を向けると、リーマンショックに起因する世界金融危機や、その後の欧州通貨危機といった厳しい経済環境に見舞われる一方で、アジア諸国・BRICs等の新興国市場の台頭によって、生産拠点としてだけではなくマーケットとして当該市場の成長を取り込む必要性が増すなど、ビジネス環境の著しい変化が生じました。当事務所においても、依頼者の事業活動におけるグローバル化の進展に伴い、国際的な係争案件・倒産案件・コーポレート案件・ファイナンス案件や、海外競争法や腐敗防止法(FCPA等)に係る当局対応案件等においてリーガルアドバイスを提供する機会が増えました。そのような中、当事務所では、所属弁護士を海外留学に積極的に派遣するとともに、中国法弁護士の加入、さらには、中国で企業法務を扱う大手法律事務所(上海市金茂律師法律事務所)との提携などを通じて、これらの案件に対応してきました。

年表