弁護士インタビュー

山田康平 弁護士

67期 / 2014年入所

岩田合同法律事務所は、どのような事務所でしょうか。

企業法務を取り扱う法律事務所は数多くありますが、その中でも当事務所は顧問先クライアントとの長期的・継続的な関係を背景に、クライアントの個々の事情に応じたリーガルサービスを提供している点に特徴があります。法的観点から迅速・的確なアドバイスを提供することはもちろん、クライアントのビジネス・市場環境・社内事情等を理解した上で、これらの観点も踏まえたアドバイスを提供できる体制を整えていると自負しています。また、幅広い業種のクライアントから多種多様な法分野のご相談をいただいており、業務の幅が極めて広い点も特色として挙げられると思います。加えて、当事務所では、若手の弁護士であっても主体的に案件に関与することが奨励されており、若手のうちからクライアントと直接やり取りし、実務経験を積んでいくことができるのは、当事務所ならではと感じます。

一日のスケジュールをお聞かせください。

通常は9時から10時頃に出勤しています。午前中は、主に、メールの返信や、前日の積み残し案件の処理の時間にあて、午後には、クライアントとの打合せや裁判期日などが多く入ります。日中はクライアントからの電話相談等にも随時に対応していますので、複数の案件を同時並行的に進めることになります。そのため、まとまった時間が必要になる準備書面・メモランダム等の書面の作成は、夕方から夜にかけて行うことが多いです。担当しているクライアントからの相談が集中し、案件が重なるときもありますが、そのようなときは、他の弁護士やスタッフと分担することで業務に支障が出ないよう対応しています。 また、リモートワークも可能ですので、対面の打合せがない日などは、事務所に出勤しないこともあります。特に、米国、欧州等海外のクライアントとの案件の場合、電話会議・ウェブ会議を朝の早い時間または夜の遅い時間に行わざるを得ないこともありますので、そのようなときは自宅から参加しています。

現在の業務内容をお聞かせください。また、担当されている案件では、どのようなメンバー構成・役割分担で進められているのでしょうか。

私は、いわゆるコーポレート分野の案件を幅広く対応しています。具体的には、M&A取引、コーポレートガバナンス・内部統制システムに関する法的助言、株主総会支援など、会社法・金融商品取引法を取り扱うものを中心としつつ、クライアントを取り巻く法規制についても、様々な助言を行っています。また、企業間取引に関する紛争、証券訴訟、株式買取価格決定申立て、株主総会開催禁止の仮処分等の訴訟、非訟、仮処分その他紛争も対応しています。それに加え、アメリカでの留学、シンガポールでの執務を経験した後は、ASEAN諸国を中心とするクロスボーダーの取引案件等の国際的な案件の割合が大きくなっています。 当事務所は、クライアントや案件の内容に応じて、その都度最適なメンバー編成で案件に対応するという方針を採っています。そのため、当事務所のアソシエイトは、特定のパートナーの特定の業務分野のみを担当するということはなく、様々なパートナーと協働することになります。多くのパートナーと協働することは、特に若手アソシエイトにとって、将来の自身の弁護士像を描いていくに当たり、有意義なのではないかと感じます。また、通常の案件では、パートナー、カウンセルやシニアのアソシエイト(概ね5年目以上)、若手アソシエイトを組み合わせて、2~3名程度で対応することが多いです。このうち、案件の実質的な検討から、クライアントや裁判所といった外部とのやり取りに至るまで、メインで担当するのは若手アソシエイトです。私の役割は、案件全体の統括に加え、若手アソシエイトによる検討のチェックやフォローなどになりますが、各弁護士の業務状況や案件の性質等を踏まえ、私がメインで担当するなど、状況に応じて柔軟に対応するようにしています。

山田先生は、民間企業への出向や留学を経験されていると伺いましたが、それらの経験は現在の業務にどのように活かされているのでしょうか。

私は、数か月の短い期間ではありましたが、クライアント企業の法務部門において執務をする貴重な機会に恵まれました。法務の現場での実務を経験することができたことに加え、社内の意思決定プロセスへの関与等を通じて法務面以外でも多くのものを得ることができたと感じています。当事務所では、アソシエイトのうちに1年間から2年間の民間企業への出向を経験する弁護士も多く、企業の実務を知る弁護士として、「かゆいところに手が届く」仕事ができるよう心掛けています。 また、米国留学及びその後のシンガポールのDrew&Napier法律事務所での執務を経て、国際取引・紛争への理解が深まりました。これまでも海外の弁護士と協働することはありましたが、同事務所はシンガポールで最大手の法律事務所の一つであり、そのような事務所で現地弁護士の考えに直接触れることができたのは、今後、海外の弁護士と協働するに当たって、あるいは、自分がグローバルな案件をリードしていくに当たって、大変貴重な経験となりました。今後も、シンガポールのDrew&Napier法律事務所での執務経験を踏まえ、国際的な案件、特に、シンガポールをはじめとするASEAN諸国の案件に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

若手弁護士との関係で気を付けていることがあればお聞かせください。

当然のことではありますが、情報の共有を徹底するようにしています。私の方から後輩弁護士に声をかけることはもちろん、後輩弁護士からも十分な報告・相談をしてもらえるよう、常日頃から密なコミュニケーションを心がけています。年次にかかわらずお互い気軽に相談できる雰囲気の事務所ですので、あまり情報共有に困ったことはありませんが、クライアントのためにも、また、後輩自身のためにも、もし困っていることや悩んでいることがあれば、何でも遠慮なく早目に共有してもらいたいと思っていますし、後輩弁護士にもいつもそのように伝えています。案件は必ず複数の弁護士で対応しますので、若手弁護士だけが抱え込んでプレッシャーを感じる必要はありません。他のメンバーの力を借りつつ、常にクライアントにとって最善のアドバイスができるよう、チームで取り組むことが大切であると考えており、そのために情報共有は欠かせないと考えています。

岩田合同法律事務所では、事務所内での交流の機会・行事等はあるのでしょうか。

例年、年末に事務所の公式行事として忘年会を開催しています。忘年会は、当事務所の弁護士・スタッフ・その他関係者が一堂に会し、一年を振り返りつつ、お互いの労をねぎらいながら、一年を締めくくることになります。その他、公式の事務所イベントも複数あり、また、公式行事ではありませんが、平日は業務終了後に座席の近い弁護士同士で食事に出かけることもありますし、休日も個々の弁護士同士で旅行やゴルフに出かけたりするなど、様々な交流が図られています。

どのような方に岩田合同法律事務所へ入所していただきたいですか。

これまでお話ししたとおり、当事務所では若手のうちから中心プレイヤーの一人として主体的に案件に取り組んでもらうことを期待していますので、物事を自分で考え、自ら積極的に行動できる方、一つ一つの案件に責任感を持って取り組める方に入所していただきたいと思っています。また、当事務所で幅広い業務を担当する上では、法律的な知識はもちろんのこと、ビジネスを含む社会一般の出来事について幅広い興味を持つことが大事だと思います。そのような幅広い興味を持ち、新しいことを謙虚に学ぶ姿勢を持っている方と一緒に仕事できればと思います。

最後に、弁護士を目指している方や、岩田合同法律事務所への入所を検討されている方へのメッセージをお願い致します。

岩田合同法律事務所は、日本経済を支える企業を100年以上にわたりサポートしてきた事務所です。その歴史と伝統にもかかわらず、メンバーは若く、成長機会にも恵まれています。これからの日本の100年を担うという気概を持った方に、是非、当事務所の一員に加わっていただきたいと思います。